新労社 事務所報

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バッハの音楽会

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バッハの音楽会を聴きに行きました。わが先生が出るので、見に行ったのです。私自身は音楽心がなく、遠い昔両親に岩城宏之の音楽会に連れて行ってもらったときなどは「あ〜あ!退屈だ!!」と叫んで頭を叩かれた思い出があります。そのときに比べれば多少はモノを解するようになりました。
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バッハというと「近代音楽の父」という巨匠のイメージです。楽曲はそういう名にふさわしく合唱+2人唱+ソロ、オーケストラ+2〜3人奏+独奏と、組み合わせが重厚で忙しいです。その移り変わりを見ているだけで退屈はしません。それはどういう思想性を有しているのか、ということは別として近代音楽の源にふさわしい感じですね。

もっとも当時は絶対王政の時代でバッハ自身も宮廷雇われの音楽師でした。ですからテーマも「自立・勉励・発展」というものよりは「神様・享楽・無難」というものなのです。歌詞も「神様万歳キリスト万歳」という一種平凡なものが多いのです。それにもかかわらず「父」と言われているのはなぜでしょうか。

○ バッハ以前はそもそも記録がない。「復元」しても当時のモノに忠実とは言いがたい。
○ 昔は声楽曲が主で、器楽曲はまだまだ貴族の遊びに過ぎなかった。
○ 昔は違う音色の楽器を合わせることはうるさい感覚、ひたすら調和が目指された。
○ 「対立」という概念で協奏曲が登場したのはバッハの時代になってから。

要は大量の楽譜を残して、後世の役に立った、さらに楽器と人間の声を組み合わせ対立させるという当時としては冒険的な試みに挑戦した、ということでしょうか。それ以前の記録に残る音楽は楽器は楽器、合唱は合唱というパターンだったようです。

確かにさまざまな楽器と合唱を組み合わせれば、多くの可能性が生まれます。協奏曲、交響曲というのは「協調して弾こう」あるいは「共に響き合おう」という曲ですから、1人で勝手に弾き散らす、歌い散らすと言うわけには行きません。バッハの偉大さというのは、1つ1つは雑多な音曲をまとめて名曲に仕立て上げたマネジメント力かも知れません。

多様性をまとめるというのは、イロイロな思想性をまとめることにつながります。ベートーベンの「運命の喉元に食らい付くのだ!」というテーマも、またシベリウスの「フィンランド独立!」というような荒々しいテーマも、実はさまざまな楽器の「協奏・交響」からできているというのは、「個性というものは周囲との協調あって成り立つものだ」ということにも通じて面白い気がします。

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